こんにちは。ブログ運営人のふかみどりです。
先月の8月7日の夜、お風呂あがりにテレビをつけてみたら、『愛の、がっこう。』というドラマがちょうど放送されているところでした。そのまま見ていたところ、思いがけず興味深い内容で最後まで見入っていました。
第5話目の放送でしたが、放送中にこのドラマに気がつけて良かったな~と思っています。TVerやFOD、アマゾンなど、ネットからも見れることに気がつき、第1話から順に見ていって、ついに先週の木曜日の9月18日に、最終回となりました。。
とてもすてきなドラマで、感じ入ったり驚いたりして見ている中で、考えることも多く、完全にドラマのファンになりました。
ふだんはあまりテレビドラマは見ていなかったのですが、『愛の、がっこう。』のストーリーについて「どうなるんだろう、気になる~!」と来週の続きが気になりすぎていた今年の夏でした。
『愛の、がっこう。』を見ていて、いろいろ思うことや、感想などを書いていきたいと思います。

木曜日の夜10時から、フジテレビ系で放送の2025年・夏のテレビドラマ。
キリスト教系の私立女子高校の教師・小川愛実先生と、歌舞伎町のホストクラブで働くホスト・カヲル(高森大雅)さんの二人が主役となる、独特の魅力を放つドラマです。
ドラマ『愛の、がっこう。』の魅力について思うこと
このドラマの内容について、見ていなかった頃は、歌舞伎町のホストと、高校の教師という、週刊誌ネタのような話題性をうりにしたドラマなのかな。。など、なんとなく思っていました。
偶然、第5話から見はじめてみると、世の中いろいろな困難などがある中で、懸命に生きる主役のお二人の魅力があふれ、とても美しいドラマで驚きました。
恋愛のドラマでもあるのですが、全く異なる環境で生きてきた人同士が、「文字を教える・教わる」ことから少しずつお互いを知るようになり、影響を受け合いながら、それぞれの生き方も変わっていくという人間の生きる姿を描くドラマでもあるのです。
そこから毎週木曜日の夜10時を楽しみにドラマを見ていたのですが、見ていてあまりにも胸に迫るシーンも多かったです。
おそらく私と同じように、このドラマの魅力に気がついていない人もおられるのではないかと思い、この記事を書こうと思いたちました。
ドラマ『愛の、がっこう。』の感想
全く異なる環境で生きてきた人同士の出会いと変化
華やかな夜の歌舞伎町で働くホストのカヲルさんは、人には言わずに抱えていることがあります。
生まれつき文字を読むことや書くことに困難を抱える学習障害があり、大人のサポートが必要だったけれど、小学校の頃から、学校にほとんど通うことができませんでした。
(カヲルさんには父親がいなく、母親の愛情も足りない状況の中で生きてこられた)
文字の読み書きが難しく、仕事に就くにも困難があります。
こういった状況の中を生きて、自分にできること(外見に恵まれている、話術が得意など)を活かせるホストとして、懸命に働いています。
ドラマのカヲルさんを見ていると、困難な中でも懸命に生きる人がもつ、心の広さ、やさしさ(人の悲しさや痛みを知っている)を感じて興味深く見ていました。
もう一人の主人公、私立女子高校の教師・小川愛実さんは、実家でご両親と暮らしています。大きな会社に勤めるお父さんと専業主婦のお母さんのもとで育ちました。今まで、学校や仕事など、お父さんの意見の通りに、生きてきたところがあります。
また、お父さんの紹介からになる男性とおつきあいも始めている。
そんな中、愛実先生が担任をしている高校のクラスの生徒・沢口さんがホストクラブに通っていることが発覚します。愛実先生は、沢口さんの母親に「娘に二度と会わないと、ホストに念書を取ってきてほしい」と要求され、沢口さんが客として通っていたホストのカヲルさんと会うことになります。そこで、今までカヲルさんが今まで人に言わずにきた文字の読み書きが困難になる学習障害があり、そのことから学校にほとんど通えなかった事情を愛実さんに知られることになります。
そこから、「文字を教える・教わる」ことで少しずつお互いを知るようになり、影響を受け合いながら、それぞれの生き方も変わっていく姿が描かれていきます。
母親から愛情をかけてもらえず、男を渡り歩く様子を見てきて、女の嫌な面を子供の頃から見てきている。若くてきれいなホストに集まる女の人たち。女性とはお金の関係が自分にはあっていて、これからも一生女を好きになることなんてねえよ、と思っていたカヲルさん。
「念書書き」という思いもかけないことから、超・まっすぐな信用できる女の人が現れて、心の中でゆり戻しもありながら、人を信用して愛するようになる姿が細やかに描かれています。
(生徒の沢口さん、お母さんがキューピットとも言える。娘さんがカヲルさんのお客になり、さらに再度会う機会になった念書書きをお母さんが要求。このことから文字を教え、学ぶ関係になるのだから、ご縁って面白い)
今まで書けなかった自分の名前の書き方を教えてくれる人。シャーペンを「じゃーん」と言ってプレゼントしてくれた。今まで会ったことのない人。
だけれども、ホストクラブ「THE JORKER」で、ナンバーワンを目指すカヲルさんは「女ならだれでも若い男にチヤホヤされたいところあるでしょ。学校の先生もホストクラブによく来るよ」と、はじめは愛実さんを自分の繁く通ってくれるお客にしようと思います。(夜の世界で働く中で、昼間とは違う人の姿を多く見ていたのかもしれない)
愛実さんは、お父さんからの過干渉な教育の中、育ってこられて(専業主婦のお母さんは、お父さんの顔色をいつもうかがわないといけない)、自分で生きる力を身につけていくというよりも、親の言うとおりに生きる方が間違いがない、という親の言う方針に従ってきたことが多かったかもしれない。
なのですが、カヲルさん(本名は、高森大雅さん)に文字を教えていく中で、この方のまっすぐなかっこいい面も、ドラマを見ていて分かってきます。
ある夜、ホストクラブで、高額なシャンパンを注文した客から、カヲルさんをみんなの前で「おバカは誠意を見せろ。」と金にものを言わせて、自分の言う事をきかせようとします。そこにたまたま居合わせた愛実さんは「カヲルさんは、バカじゃありません。」と静かにその客に言います。
(バカっていうけど、バカってなんだろうと思う。学歴と人間の内面や心の成長度ってまた違うことが分かっていて、きちんと言える愛実さんはかっこいい)
こんな人と会ったら、まず人として好きになるなぁ、と私も思いました。
人のつりあいって何だろう
愛実さんの母親がホストクラブへ行き、「人にはつり合いと言うものがあります。合わない者同士が関わると不幸になります。」とカヲルさんに言う場面がありました。(愛実さんのお母さんは、夫に「ホストが愛実にもう会わないように、金を渡して話をつけてくるように」と言われて来た)
それを見ていて、つり合いって何だろうと考えていました。
愛実さんのお父さんは、お母さんを軽んじていて、家にお客さんが来ている前でも、自分の妻の話している内容を軽く扱ったりするようなことが日常茶飯事のような状態になっている。
これが、理想的なつり合いのとれたことなんだろうか、などいろいろ考えていました。
愛実さんは、お父さんとも婚約者になった川原さんとも笑いのポイントが違っていたのを見ていて、お互いに話をする中で、一緒に笑える人と一緒になれるといいねと思いました。
(お父さんや川原さんの、笑い話と思って話していることを聞いて笑えない)
カヲルさんとは、自然にお互いに話をして笑顔も出て、いい感じなのです。
そういう様子をドラマでも見ていて、人のつり合いは、人の内面同士が合う感じのつり合いがいいなぁと、思います。
お互いを思い合う純粋な恋愛でもあり、同志のような感じのする二人でもあるなと思いました。お互いの足りない部分を、しっかり受け止めて支援しあえるところもすごいよい関係だなと思います。
愛実さんは、過去の恋愛で、同じ出版社で働く男性から「好きな人ができたから別れたい」と一方的に告げられしまい、突然の別れが受け入れられず男性につきまとったことがある。
勤めていた会社も退職せざるを得なくなり、1年間家に引きこもっていたところ、心配をした父親から高校の教師の仕事を紹介され、働くことになります。高校の生徒からは愛実さんの内面のそういった部分を見透かされているのか、授業中にもクラスの生徒全員から相手にされていないような状況にあったところで、カヲルさんと出会うことになった。
カヲルさん(高森さん)は、以前に付き合っていた男性よりはるかに人間力が高い(情と心の器がある)ので、愛実さんの重い部分も「はい、よいしょ。」と受け止めてしまうでしょう。
少しケンカみたいになって、高森さんが「もうイライラする、重いんだよ。」と言っても、イライラするの言い方に愛があっていいなぁ。。と思います。(愛実さんが困ったことにならないようにしたい気持ちからの発言)
高森さんは、文字の読み書き、日常のこと(神社の参拝のしかた)など、今まで学ぶ機会に恵まれなかったことを愛実さんに教えてもらうと、植物が成長するように素直に学び、文字の読み書きの自習をしている。愛実さんにとって、教える甲斐のある人だと思う。高森さんが若い年齢のうちに、愛実さんに会えて良かったなと思う。
そういう人とのご縁は本当に大事だと思う。人との出会いは不思議なもので、この出会いを大事にしてほしいと思って見ていました。7話あたりから、「この二人どうなるんじゃー、幸せになってくれ~。。」と願うような気持で、ドラマを見ていました。。(ドラマ視聴者の応援隊の一員です)
高森さん(カヲルさん)23歳、愛実さん35歳と12歳の年齢差がありますが、高森さんはだいぶ大人な部分もある人なので、ジェネレーションギャップはあっても、ちょうど良さそうな感じがします。
23歳という若い時に、教師の愛実さんに出会い、学び直しが早まった。
35歳という年齢だからこそ、両親から理解が得られなくても、今の仕事を離れたとしても、人に教える仕事などで新しい仕事について生活していくことができるな。。など、ドラマを見ていて、いろいろ考えていました。
文字の読み書きについての障害、家庭の環境について
生まれつき文字の読み書きに困難があり、母子家庭の中で母親からの愛情、ケアが足りない、
小さい頃から困難が多い中で懸命に生きる若い人の姿がものすごく胸に迫ります。涙が出てきます。
自分が今まで、漢字やひらがな、カタカナの文字を読んだり書いたり、当たり前に普通にしていたことは、恵まれていたことなんだなと気がつきます。
文字を読むことや書くことに困難を抱える学習障害(発達性ディスレクシア)のある人が、40人のクラスに、2,3人は居られるという割合の高さにも驚きます。(生徒のひとりひとりに合わせた教育の仕組みに、未来は変わっていきますようにと思いました。今、サポートが必要な人に、サポートが行きわたってほしいです)
個人的に、小学5年生まで、親の仕事の都合で転校が多く、学校によって教科書が違っていたり、
教科書が同じでも、教科書の進む順番が違っていたりしました。
また、内向的な性格もあり、いじめにあったりして学校ではしんどいことも多かったです。
(中には、良い先生も何人も居られて、すぐに引っ越してしまったけど、仲良くしてくれたクラスメイトもいて、恵まれている部分もありました)
そういうことも、カヲルさん(高森大雅さん)と比べると、イージーモードだと分かります。これはすごく大変なことだと見ていて思いました。
それぞれ抱えていることは、なかなか表には出てこないことで、
自分の持つ問題や、家庭の環境などのことで苦しい思いをしている人も多いのではないかとも、ドラマを見ていて思いました。
ドラマの中でも、現実でも、そういう方たちが幸せでいてほしいと思いました。
カヲル(高森大雅)さん役の ラウールさんがすばらしい
私は芸能人に詳しくなく、ラウールさんを今回のドラマで始めてよく見ていると、「あ、この方は美の世界に生きる人だ」と気がつかされました。
いろいろなジャンルの世界で、自分の才能などにあぐらをかかずに、努力を続けている人を尊敬しているのですが、ラウールさんもそういう人ではないかと、醸し出す雰囲気などから感じました。
気持ちの動きが、無意識に体の動きにも出ているような自然な演技にも驚きます。
セリフのない場面でも、歩き方などで「あ、今うれしそうだな」とか伝わってきます。
今までやれてこなかった文字を練習して書きたいと思う気持ちが、うずうずした動きにあらわれていたり、見ていて気持ちが伝わってくるようです。感性を活かしている、演技と思えないような登場人物と演者が一体になっているような様子が、とても興味深くて見入ります。
個人的に、少女漫画の名作『ガラスの仮面』の二人の主人公、姫川亜弓さんと北島マヤさんの両面を持つ人だな。。と興味深く見ています。
(二人は、お互いを認め合うすごい女優さん同士、ライバルです。)
姫川亜弓さんは、映画監督のお父さんと大女優のお母さんの娘。小さい頃からダンスなどいろいろな一流のレッスンを受けてきています。自分の生まれた環境や輝く美しい容姿、恵まれた才能に一切おごることなく、ストイックに努力を重ねる気高い人です。
北島マヤさんは、父親は早くに亡くなり、母親は住み込みで働く中華料理店の従業員という環境に育ちます。小さい頃から母親に叱られてきたことから自信がなく、一見平凡なのですが、天性の演技の才能を持っています。役になりきるために努力をいとわず、役の人物と自身が一体となったような神がかる演技を見せるのです。
カヲルさん(高森大雅さん)、演じるラウールさんを見ていると、小さい頃からダンスをストイックに鍛錬して活躍をされてきたことが役ににじみ出ていて、少し踊っている様子や言動も、洗練されていて、とてもきれいで粋です。姫川亜弓さんのように美しく輝いて、佇まいがなにかとてもできれい。
それと同時に、裕福とはいえない環境の中で、泥の中をはうような逆境の中でも、女優の道を進む北島マヤさんのように苦労を重ねて生きる人の姿もリアルに表現がされていているところが、稀有で興味深いです。
だいぶ精神年齢の高い方という感じもしています。それでいて、とてもかわいい感じもしてファンになりました。(今だと、推しというのでしょうか。若い人からお年寄りの人も、男女問わず、大人のかわいさを持つ人を尊敬してしまいます)

いろいろ感想は、他にも書きたいことがたくさんあります。。!
(ネタバレありの最終回の感想の記事も書くかもしれません)
『愛の、がっこう。』を知ることができて、ラッキーです。
すばらしいドラマをありがとうございます。